日本人はお茶が好きで、昔から親しまれてきた味でよく緑茶を飲んでいると思います。
しかし、最近では“お茶で水分補給にはならない”“お茶には利尿作用があるから脱水症状を招きやすい”と言った事を耳にします。
本当に、お茶は水分補給には向いていないのでしょうか?
結論から言うと、“お茶で水分補給をすると言うのがダメとは言いませんが、完全に水の代わりになる訳でなく体内に吸収される成分が濃度や摂取した量に関係している”として、お茶を水分補給のメインにすべきでない理由や水分摂取の理想的な方法についてまとめてみました。
もくじ
お茶でも水分補給になるのでしょうか?
お茶を飲むと言うことは、体内に水分を補給しているのと同様です。
水分を含むことで、体内の血液循環が潤されることとなり、お茶も水と同様に水分補給の効果が期待できると言えます。
お茶を飲んでも水分補給にはならないと言われてきたのは、緑茶や紅茶などに含まれているカフェインの利尿作用により水分の吸収が阻害され、脱水症状を招いてしまうとされたからです。
しかし、水分補給に詳しい専門家の方によると、カフェインの利尿作用により脱水症状が起きると信じられてきましたが、近年、この説は必ずしも真実ではないと言うことが明らかになってきました。
むしろ、カフェイン入りの飲料を避けることが結果的に水分摂取量の低下につながり、脱水症状のリスクを高める可能性があります。
カフェインの日常的な摂取によって、私たちの体はカフェインに対する耐性、すなわち環境の変化に対して適応していく能力と意味し、3〜5日程度で得られることがわかってきたのです。
そのため、カフェインによる脱水症状を過剰に恐れる必要はないでしょうと言われています。
このことから、大量に摂取しなければほとんど影響がないと言われ、お茶で水分補給をすることがダメと言う訳では必ずしもありませんが、水分摂取はできるだけお茶ではなくお水をメインに摂取する事をオススメします。
なぜかと言うと、お茶に含まれている成分の中には摂りすぎると身体に悪影響を及ぼす成分が含まれているからです。
お茶がメインの水分補給を避けてほしい理由
⒈ お茶に含まれるシュウ酸が尿路結石のリスクを高めてしまう!
緑茶(煎茶・玉露)や抹茶・紅茶といったお茶にはシュウ酸が多く含まれていることが知られています。
シュウ酸とはいわゆる俗に言う食事から出るアクの成分を意味します。
尿路結石ができてしまうと、結石の大きさや位置・場所によっては無症状で経過する場合もありますが、一般的に、横腹から背中への激しい痛みで、痛みの中でも指3本に入るくらい激痛だと言われています。
また、頻尿や残尿感があり、結石で内膜組織が傷つけられ、症状が悪化すると血尿などの症状が出現することがあります。
加えて、尿路を防いでしまって完全尿閉となり尿が出なくなってしまい水腎症を引き起こしてしまう恐れもあります。
日本泌尿器科学会の“尿路結石症診断ガイドライン2013”より、尿路結石の原因の70%は食事などからのシュウ酸摂取であり、予防法としてシュウ酸摂取コントロールだと言われています。
ここで言いたいことは、あくまでお茶は嗜好品であるということです。一日数杯にとどめ適切な摂取を試みましょう。
⒉ カフェインが睡眠の質を落とす?!
カフェインは、眠りを短くしたり、浅くしたり、途中で目覚めさせると言った、睡眠の質を下げてしまう効果があります。
お茶に含まれているカフェインは、1日100mgの摂取から睡眠の質を落とすとされており、睡眠時間の短縮や眠りに入るまでの時間が延長してしまうと言われています。
体内で、カフェインの半減期は45時間とされており、例えば、コーヒーを口にすると夜眠れなくなる人もいれば、夕食後にコーヒーを飲んでも影響をあまり受けない人もいるように、カフェインの体内持続時間は人によってかなり差があるようです。
緑茶(煎茶・玉露)やウーロン茶・紅茶にはカフェインが豊富に含まれているので、飲みすぎてしまうと睡眠の質に影響してしまうことがあります。
カフェインの1日の摂取許可量について、国内では明確な決まりはありません。
例えば、EU欧州食品安全機構(EFSA)によると“成人の場合、1日400mgなら安全性の問題はない”とされています。
今回はこれを基準にしてカフェイン摂取量を考えてもらえたらと思います。
- 玉露 160mg
茶10gに対して60℃のお湯60mlで⒉5分という条件で抽出 摂取量目安は2杯/日まで- 煎茶 20mg
茶10gに対して90℃のお湯430mlで1分という条件で抽出 摂取量目安は20杯/日まで- ウーロン茶 20mg
茶15gに対して90℃のお湯650ml0.5分という条件で抽出 摂取量目安は20杯/日まで- 紅茶30mg
茶5gに対して熱湯360mlで1.5〜4分という条件で抽出 摂取量目安は13杯/日まで出典:日本食品標準成分表
⒊ お茶に含まれているポリフェノールが歯に色素沈着してしまう原因になる
お茶に含まれるタンニンというポリフェノールが、歯の着色汚れ、すなわちステインの原因になります。
お茶を飲んだ直後にうがいや歯磨きをして歯のステインをある程度防ぐことはできますが、毎回それができるとは限りません。
白い歯を保ちたい方やホワイトニング中の方は、お茶の飲み過ぎには注意してください。
⒋ タンニンが鉄分の吸収を阻害してしまう
タンニンという成分は、鉄との相性が悪く、同時摂取してしまうと阻害してしまいます。
鉄分が不足すると、血中に必要なヘモグロビンが十分に作られなくなり、貧血の原因となってしまいます。
結果、酸素が体内にうまく運搬されず顔色が悪くなったり、動悸やめまいと言った全身症状が起きてしまいます。
貧血気味の方は、食事中のお茶の摂取は控えた方がいいかもしれませんね。
⒌ 体を冷やす作用がある
煎茶や玉露、抹茶、麦茶などには体を冷やす作用があります。
お茶に含まれるカフェインやカリウムには、利尿作用があるので排尿時に体の熱も奪われてしまうことが原因です。
これらの体を冷やす作用は、お茶を温めて飲んでも変わらないでしょう。冷え性の方は特に、体を冷やしてしまい悪化させてしまうので、お茶の取りすぎには注意してください。
お茶より、お水を飲んだ方が体に水分が浸透しやすく効果が期待できます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「お茶を飲めば水分補給になるのは勘違い?知っておきたいカフェインのはなし」について解説しました。
お茶にはカフェインも含まれているので、ただ飲めば水分補給になるとは言えないことがわかってもらえたと思います。
お茶のメリットとデメリットを考えながら、美味しく飲みたいものですね。